技術とは自然の素材と摂理とを人間が利用する方法のことです。より多く、より良く、より望ましいものを生産できるようにと望んで、人間は技術を発展させてきました。その発展史は、エジソンのような発明王たちだけが切り開いてきたのではありません。無数の人間の試行錯誤の経験を通してだんだんと磨きあげられてきたもの、そういう意味で無数の人間の知恵の蓄積です。今日の技術は、科学技術と呼ばれるとおり、科学が技術をリードしています。自然についての科学的探求の成果が、分子レベル、遺伝子レベルの技術の可能性を切り開いています。新しい技術を生み出すうえでの軌跡の突破(breakthrough)が個々の研究者、技術者の創意にかかっていることには変わりはありませんが、彼らの創意を支える基盤になる研究は、多くの人の組織的な共同作業として行なわれています。そして、基礎的研究はかつては大学のなかで行なわれていましたが、いまや各企業が研究開発(R&D、ResearchandDevelopment)を競うようになって、基礎的研究と技術とが直結性を強めています。
高齢者が増えますが、若者の数は減ってきます。1980年の年少人口(14歳以下)は2,750万人でした。90年には2,250万人、2000年には1,930万人に減り、総人口に占める割合は1980年の23%から、2000年には16%に下がります。2010年の小学生は約860万人で、現在より8%少なくなります。中学生は28%減の390万人、高校生は40%減の340万人となり、社会や経済にさまざまな影響が出てきそうです。現代の若者の価値観やライフスタイルは、昭和1ケタ生まれとも、戦後の団塊の世代とも異なっています。会社人間は少なく、仕事だけの生活は虚しいと考えています。そうした若い世代をひきつけているのが、東京という大都会です。
ロシアもまた、豊富な資源を武器に威圧的な外交を行なっている。東西冷戦終結後、アメリカに覇権を奪われ、経済状態もどん底に落ちこんだロシアだが、近年は原油や天然ガスの開発に成功し、それらの価格が急騰したこともあって、ふたたび大国へと復権を果たした。ロシアは原油や天然ガスを国有化しているが、原子力発電の原料となるウランの囲いこみにも躍起になっている。2008年5月、メドベージェフが大統領に就任すると、外交先として真っ先に中央アジアのカザフスタンを選んだ。カザフスタンは世界第2位のウラン埋蔵国である。2007年7月にはウランの生産、原子力関連の施設を運営する企業を統合し、国営企業を設立。現在のところウラン価格はさほど高騰していないが、地球温暖化問題とともに、二酸化炭素排出量の少ない原子力発電が世界で見直され始めている。そのため、今後はウラン争奪戦が展開され、価格が高騰するだろうとロシアは読んでいるのだ。カザフスタンではウラン濃縮センターを共同建設し、埋蔵量第4位の南アフリカともウラン供給協定を結んでいる。先進国の資源政策と資源国の動向によって、これからの世界経済は大きく左右されることになる。各国に求められるのは、その流れに対する対応能力だといえよう。