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利用者個々の状況にも左右される

「3か月間以内において、1円しか支払っていない方(もしくは、1円しか支払うことができていない方)は相当な状況に陥っているはず。よって、延滞として取り扱っても…」という論理を前提とした場合、該当する利用者は不利益を被る可能性が高くなる。なぜなら「延滞」のハードルが低くなるからだ。実際問題として、支払いが遅れている状態でいくら支払えれば大丈夫で、いくらしか支払えなければ相当な状況かという基準を設けるのは困難極まりない。利用者個々の状況にも左右されるし、一概にいくらと額を設定できるものでもない。したがって、期間を厳格に設定し、それを絶対条件として明確にしておいたほうが適切だという考え方が全情連にはあるのだ。

国民総生産の伸びが増大する

公共投資の増加によって国民総生産の伸びが増大するにつれて、輸入の伸び率も上昇するが、景気回復の過程では、輸出がそれ以上の速さで増大したため、経常収支の赤字はさらに縮小し、黒字に転換していった。そのため、日本の外国為替市場では、輸出企業が獲得したドルの供給が、輸入企業のドル需要よりも大きくなるため、そのままにしておくと、円高・ドル安になる傾向があった。しかし固定相場制の下では、日本銀行はこの過剰なドルを買い取って、円・ドルレートを一定の水準に維持する義務があった。この日本銀行のドル買い介入によって、円高・ドル安は阻止されたため、経常収支の黒字の縮小は抑制され、その縮小が公共投資による国民総生産の増加を相殺するほどの大きさにはならなかったのである。しかし、ブレトンウッズ体制下のイギリスやフランスがそうであったように、固定相場制の下でも、高い失業率と経常収支の赤字とが並存し、かつ、国際間の資本移動が規制されている経済では、財政政策によって失業率を引き下げようとすると、経常収支の赤字が拡大して、固定相場を維持できなくなるという矛盾に陥る。七三年に主要国が変動相場制の採用に踏み切った大きな要因の一に、この矛盾から逃れるという点があった。

不良品に信用を与えた格付け会社

証券化がなされる過程では、債権や証券の信用度を表示する格付け会社が重要な役割を果たした。格付け会社は、CDOに対して債務履行能力がもっとも高い「トリプルA(AAA)」をつけ、ローリスクながらハイリターンが期待できるとお墨付きを与えていたのである。サブプライムローンの債権を証券化しただけのRMBSの場合、債務履行能力が低い「トリプルB(BBB)」の評価がつけられる。だが、ほかの金融商品と組み合わせたCDOの場合、「すべての債権が一度に破綻する確率は少ない」と評価され一気に格付けが上がる。こうして、サブプライムローンのリスクは見過ごされていったのである。もっとも、CDOへの信用は、2007年7月にサブプライムローンが焦げついたことによって暴落してしまう。それにともない、世界中で証券化商品が大幅下落し、証券化バブル(信用バブル)は崩壊に至った。けっきょく、CDOを購入した金融機関は大きなツケを払わされることになった。2008年4月に国際通貨基金(IMF)が出した「国際金融安定性報告書(GFSR)」によると、サブプライムローン問題による世界の金融機関の損害は、最大で9450億ドル(約85兆円)にも達する。